2015年に国連特別総会で、2030年までの世界の優先目標であるSDGsが採択されました。

日本国内でもピコ太郎さんがPRをして話題になりました。
日本では17個の目標が注目されることが多いのですが、SDGsの最も大切なメッセージは、「誰一人取り残さない」という大目標です。
これまでのように、もつ者がよりもつようにするのではなく、最も「周辺化」された人々、つまりは、最も苦しい状況におかれた人々を優先して、格差をなくすことが2030年までの世界の約束になったのです。

「周辺化された人々」という国連用語には

・移民
・障害者
・高齢者
・先住民
・LGBT

の方などが含まれます。

日本における移民は1.8%、障害者は14%、60歳以上の人々は34%、LGBTは7.6%という数字が発表されています。
これら「周辺化」された人々は、時にマイノリティーといった呼び方もされますが、ここにある数字を足しただけでも40%を越えるように、実際にはかなりの数の人々が「周辺化」されていると言えるでしょう。
そして誰しも日々の生活の中で、「取り残されている」と感じることはあるのではないでしょうか。

困っている時、誰かに協力してほしいけど、声をかけることができない。

体の調子が悪い時、道に迷っている時、切符の買い方がわからない時、、、
とても不安になり、周りが敵だらけに見えたり、孤独に感じる時もあります。
そんな誰もが経験する小さな「取り残され」を、「協力し合える世界」が解決してくれると私たちは思います。

自分が困った時、苦しんでいる時、悲しい時、周りに友達や家族など信頼できる人がいると何よりも安心しますよね。
同じように、「大丈夫ですか?」「何かお手伝いできることはありますか?」と自分に協力をしてくれる人が周りにいたら、誰もが安心して過ごせると思うのです。このようなソーシャル・サポートが人の身体や心に大きな影響を与えるということは、医学的にも証明されています。

日常に溢れる一つ一つの協力の積み重ねが、いずれ大きな「誰一人取り残さない世界」を実現すると信じています。
私たちはその大事な一歩が「協力者カミングアウト」であると考えました。

EMPOWER ProjectではSDGsの掲げる「誰一人取り残さない」という言葉をキーワードに活動を行っています。
昨年12月には国連でEMPOWER Projectを発表させていただく機会がございました。
これからも国連と連携しつつ、「誰一人取り残さない世界」の実現を目指し、進めていきたいと思っております。